ヴァイオリン:北門郁子 (Ikuko Kitakado)

クラリネット:ベアトリス・ロペス (Beatriz Lopez)

ピアノ:服部慶子 (Keiko Hattori)



Pamina Trio

Pamina Trio (パミーナ・トリオ)
~ザルツブルグのミューズたち~

2004年ザルツブルグで研鑽を積む北門郁子(ヴァイオリン)、ベアトリス・ロペス(クラリネット)、服部慶子(ピアノ)によって結成された、女性3人によるピアノトリオ。これまでに、アロイス・ブランドホーファー、ベンヤミン・シュミット、コルデリア・ヘーファーらの各氏に薫陶を受ける。

第7回ヴィナロス国際室内楽コンクール(スペイン)にて
優勝、第5回マルコ・フィオリンド国際音楽コンクール(イタリア)室内楽部門にて審査員満場一致で
優勝、第12回カルロ・ソリヴァ国際室内楽コンクール(イタリア)にて第3位、第5回ラス・コルツ国際音楽
コンクール(スペイン)室内楽部門にて審査員満場一致で優勝など、数多くの受賞歴を持つ。

2004年ザルツブルグでのデビューを皮切りに、国際モーツァルテウム財団ヴィーナーザール、ザルツブルグ・フローンブルグ城、聖ペーター教会付属ロマーニッシャーザール(オーストリア)にてリサイタル、ヴァレンシア・ユニヴァーシティ管弦楽団設立10周年記念室内楽シリーズ、モントセラート国際室内楽音楽祭、サンタ・クリスティーナ・ダロ国際室内楽音楽祭(スペイン)などへ出演、スペイン演奏家協会および青少年国際音楽協会の招聘によるスペイン国内でのコンサートツアーやバレアレス諸島での「Camerata Pamina」(トリオに楽器を追加し、現代音楽を専門的に演奏するアンサンブル)によるコンサートツアーを行い、大きな反響を呼んだ。コンサートの模様は、これまでスペイン国営放送局やカタルーニャ国営ラジオをはじめ各国のテレビ・ラジオ局などで放送されている。
日本国内では2007年(財)ヤマハ音楽振興会や(財)青山財団による助成公演として横浜、京都、
高松他にてデビューリサイタルを行い、稀有な楽器編成から生み出される多彩で意欲的なプログラミングに各方面から高い評価を得た。その後は「サロンコンサート・せき」主催による「音楽との対話」シリーズ、名古屋・中日信用金庫主催室内楽シリーズ「ちゅうしんコンサート」など数々のコンサートシリーズに出演を重ねている。また現代音楽の魅力を広く伝えるため、日本国内はもとよりオーストリアやスペインの教育機関にてレクチャーコンサートを行なうなど、アウトリーチ活動も積極的に行なっている。

弦楽器・管楽器・鍵盤楽器という、それぞれに大きな特色を持った楽器編成を生かして、響きの
コントラストや調和を自在に生み出すトリオとして、今後の活躍に大きな注目が集まっている。

2011年6月、スペインのレーベル「la ma de guido」よりデビューCD「20世紀作品集 ―ストラヴィンスキー、バルトーク、ミヨー、シュタール―」(LMG2104)をリリース。



ヴァイオリン: 北門郁子 (Ikuko Kitakado

3歳よりヴァイオリンを始める。第45回、第47回全日本学生音楽コンクール第1位。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校、同大学音楽学部器楽科を卒業。
1999年第1回横浜ザハール・ブロン・ヴァイオリンセミナーを受講。またヨーロッパ各地の講習会にてジャン=ジャック・カントロフ、ルジェーロ・リッチ、ピエール・アモワイヤルの各氏に薫陶を受ける。
2003年よりザルツブルグ・モーツァルテウム音楽大学大学院にてイゴール・オジム氏のもとで研鑚を積み、2007年試験官満場一致の最優秀の成績で卒業。その後同大学研究科にて、ラインハルト・ゲーベル氏よりバロックヴァイオリンの薫陶を受ける。
これまでに国内外の著名な音楽祭(別府アルゲリッチ音楽祭、ドイツ・ゾンダースハウゼンでのブルッフ音楽祭、八ヶ岳・北杜国際音楽祭など)やザルツブルグ・ミラベル宮殿、ザルツブルク大聖堂、オーベルンドルファー・マイスターコンサートなどにソロや室内楽で出演、日本国内をはじめオーストリア、ドイツ、スイス、スロヴェニア、フランス、ベルギー、イタリア、スペインなどヨーロッパ各地で精力的に演奏活動を展開している。これまでにヴァイオリンをイゴール・オジム、ヴォルフガング・マルシュナー、故・田中千香士、清水高師、山岡耕筰、森下陽子の各氏に師事。

クラリネット: ベアトリス・ロペス (Beatriz Lopez

ホアキン・ロドリーゴ高等音楽院(スペイン・ヴァレンシア)を卒業後、ザルツブルグ・モーツァルテウム音楽大学大学院にてアロイス・ブランドホーファー氏のもとで研鑚を積み、2005年最優秀の成績で卒業。
その後1年間スペイン王立マドリッド・ソフィア王妃高等音楽院室内楽科に在籍し、現代音楽を専門に
演奏するプルーラル・アンサンブルのメンバーとしてスペイン国内各地で演奏活動を行なう。
2007年にはオヴィエド・フィルハーモニー管弦楽団(スペイン)にてEs管クラリネット奏者を、2008年からは
スペイン王立ガリシア・フィルハーモニー管弦楽団にてソロ・クラリネット奏者を務め、サンティアゴ・デ・コンポステ-ラ高等音楽院にて後進の指導にもあたっている。
1999年ハティヴァ国際音楽コンクール(スペイン)にて第2位、2004年オーストリア・ライオンズクラブ音楽
コンクールにて第2位を受賞。
ヨーロッパ各地でのリサイタルに加えて、著名な指揮者(アイヴォー・ボルトン、ユベール・スダーン、ミゲル・ゴメス=マルティネス、ワルター・ウェラーら)やオーケストラとの協演(ヴァレンシア・ユニヴァーシティ管弦
楽団、ヴァレンシア管弦楽団、ザルツブルグ・モーツァルテウム管弦楽団など)も多く、今後の活躍が
期待される若手クラリネット奏者の一人である。

ピアノ: 服部慶子 (Keiko Hattori

3歳よりピアノを始める。東京藝術大学附属音楽高等学校を経て、同大学音楽学部器楽科を卒業。その後財団法人ロームミュージックファンデーション奨学生として、ザルツブルグ・モーツァルテウム音楽大学大学院にてカール=ハインツ・ケマーリング氏のもとで研鑚を積み、2008年最優秀の成績で卒業。
引き続きヨーロッパ各地や日本で演奏活動を展開している。
受賞歴も多く、第17回シューベルト国際音楽コンクールにて優勝、第8回ケルン国際ピアノコンクールにて最優秀モーツァルト演奏賞、第61回ジュネーヴ国際音楽コンクールにて特別賞、第2回ボン国際
ベートーヴェンピアノコンクールにて第2位および聴衆賞、全ての特別賞を受賞している。
その演奏は、「クリスタルのタッチ」「成熟した深みのある輝かしい演奏解釈」「幽玄精妙な天上の響き」「力強く明瞭かつ熟考された演奏」などヨーロッパの各紙で高い評価を得ている。また、国内外の音楽祭(ルール・ピアノフェスティバル、ボン国際ベートーヴェン音楽祭、アイフェル・モーツァルト週間、マーチ・ミュージック・デイズ国際音楽祭、オレグ・カガン国際音楽祭、八ヶ岳・北杜国際音楽祭など)に出演、ヨーロッパの著名なオーケストラ(WDRケルン放送管弦楽団、ベートーヴェン・オーケストラ・ボン、ボン・
クラシック・フィルハーモニー管弦楽団、バルト・フィルハーモニー管弦楽団、ポーランド国立チェンストホーヴァ・フィルハーモニー管弦楽団など)との協演も数多く行なっている。室内楽分野ではステファン・ピカール(Vn.)やミッシャ・マイスキー(Vc.)、アサセッロ弦楽四重奏団などと共演している。
これまでにヴェラ・ゴルノスタエヴァ、故 カール=ハインツ・ケマーリング、故・神野明、故・堀江孝子、江口文子、山城浩一、近藤千穂の各氏に師事。